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米ワシントン郊外で2025年2月1日、パナマへ向けて出発したルビオ国務長官=ロイター

 ルビオ米国務長官は1日、就任後初の外遊となる中米5カ国への訪問を始めた。1カ所目のパナマではトランプ大統領が返還するよう主張している運河を視察し、ムリノ大統領と会談する。米国は、中国のこの地域への影響力拡大を強く懸念しており、厳しい交渉が始まりそうだ。

 国務省によると、ルビオ氏は1~6日にパナマ、エルサルバドル、コスタリカ、グアテマラ、ドミニカ共和国を訪問する。各国首脳らとの会談では、移民問題や犯罪対策、中国とのつきあい方、経済協力の強化などについて話し合うという。

 国務長官が初の本格的な外遊先に中南米を選ぶのは異例で、米公共ラジオNPRによると約110年ぶりとなる。中東やウクライナでの紛争対応と中国との競争に追われ、その他の地域への対応が手薄だったバイデン前政権からの転換を印象づけるものでもある。

 トランプ氏はパナマ運河につ…

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